その恋、取扱い注意!
「ふふふ」

湊のお母さんが笑う。

「美海ちゃん、引き留めちゃってごめんなさいね? 2人っきりになりたいのよ。照れちゃってわが息子ながら可愛いわ」

息子はいつまで経っても可愛いのだろう。
私から言わせてもらえば、湊は可愛いより、美麗な人だから違和感がある。

「ご馳走様でした」

玄関を出ると、湊が待っていた。

「ミミ、電車だからショーパン穿き替えてこいよ」

「えーこれじゃダメ?」
「好きな女の足を、他の奴に見せたくないんだよ」

少し照れた表情をした湊は、長い指で私の肩を押して家に向かわせた。


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