その恋、取扱い注意!
「そうか。そうだよな。まだ入社して2年目だしな。いろいろ経験してから結婚した方がいいぞ」
田代部長は持論を披露し、満足げに頷いている。
話を聞きながらレジで支払いを済ませ、次に待っていた田代部長に会釈して本屋さんを出た。
ゆっくり歩いて、また田代部長に捕まらないよう、ビニール袋に包まれた重い本を抱え、会社へ足早に戻った。
******
忙しい一日が終わり、後は帰るだけ。
カウンターの上を片付けていると、内線で話をしていた久我さんが受話器を置いた。
「安西さん、課長が夏休み申請の提出期限、今週いっぱいですって」
「あ! そうだった!」
まだ予定をたてていない。
「私は金欠気味だから香港にしようかと思ってるの。安西さんは?」
「ううん。まだなの。南の島へ行きたいと思っているんだけど……」
「南の島かぁ。いいわね。私に彼氏がいたら南の島にしてるな~。なんてったってロマンティックよね~」
彼氏とかぁ……。
田代部長は持論を披露し、満足げに頷いている。
話を聞きながらレジで支払いを済ませ、次に待っていた田代部長に会釈して本屋さんを出た。
ゆっくり歩いて、また田代部長に捕まらないよう、ビニール袋に包まれた重い本を抱え、会社へ足早に戻った。
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忙しい一日が終わり、後は帰るだけ。
カウンターの上を片付けていると、内線で話をしていた久我さんが受話器を置いた。
「安西さん、課長が夏休み申請の提出期限、今週いっぱいですって」
「あ! そうだった!」
まだ予定をたてていない。
「私は金欠気味だから香港にしようかと思ってるの。安西さんは?」
「ううん。まだなの。南の島へ行きたいと思っているんだけど……」
「南の島かぁ。いいわね。私に彼氏がいたら南の島にしてるな~。なんてったってロマンティックよね~」
彼氏とかぁ……。