その恋、取扱い注意！
翌日は仕事が休み。ゆっくり寝ていられる。
そう思っていたのに、９時過ぎに湊の電話で起こされた。

せっかくのお休みなんだから、早くからかけてこないでよ……。

スマホが鳴っている中、もう一度目をつぶり思う。
しばらく鳴らしておいたけれど、鳴り止まない。

「もしもし……」

眠気には逆らえないの……不機嫌でごめんね。
こんな態度が出来るのも、幼なじみの湊だからだ。

『寝起きの悪さは治らないな』

「知っているならかけてこないでよ……」

『デートしようぜ』

「んー」

えっ？　デート？　今、デートしようぜって言った？

一気に目が覚める。

『１時間やるから、支度しておけよ』

私の「んー」を肯定の意味で湊は受け取ったみたいだ。

「あ！　湊っ！　まっ――」

私の待っての言葉を待たずに、湊は電話を切った。

ベッドの上にガバッと起き上がり、今の会話はなんだったのか思い返す。

湊が私をデートに誘ったんだよね？　なんで突然……？　
湊は仕事じゃないの？

「？」マークばかりが頭の中でたくさん広がっていく。
断らなきゃ。

スマホを手に、もう一度湊の番号を探す私の手が止まった。

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