その恋、取扱い注意!
ハッとして、湊を見ると私を見てニヤッと不敵な笑みを浮かべた。

紅緒さんが好きって……湊に……バレちゃった。

「お前、顔真っ赤。お前って、女も好きだったんだな」

「ご、誤解しないで。た、たぶん紅緒さんを湊に重ねていただけだよ」

『あら~ 内輪もめ~?』

「敬一、お前楽しんでるだろう?」

そう聞く湊の声も楽しそうに聞こえる。

『まあね。と言うことで、あとはおふたりさんでいろいろ話しなさいな。じゃ、ミミちゃん、紅緒ちゃんがいなくても遊びに来てねぇ~』

******

湊の部屋に到着すると、背後で衣擦れの音が聞こえてきた。

「シャワー浴びてきていいか? 化粧って、肌呼吸できないみたいで嫌なんだ」

「えっ」

振り返り湊を見ると、手を頭にやり、ロングウィッグを外そうとしているところだった。
着ていたスカイブルーのジャケットは、すでに脱いで足元に放られている。

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