その恋、取扱い注意!
ピザを注文した後は、甘い雰囲気になることなく、なぜかネットゲームをやっていた。

そうしているうちに、宅配ピザが到着した。

湊が飲み物を取りに行っている間に、私は一緒に頼んでいたタバスコをかけた。
サラミの下にたっぷりと。

そう……いたずら心とは、辛い物が苦手な湊にタバスコをかけたピザを食べさせたい。
今日は今までの人生の中で、一番驚かされた仕返し。

戻ってきた湊はフローリングの床に座ると、タバスコをかけたピザの一切れを持った。

「うまそ。いただきまーす」

湊は私よりお腹を空かせていたのかもしれない。タバスコをたっぷりかけたピザは、口元に持っていけば匂うはずだから。バレたら、バレたでいいやと、思っていたら、湊は大きな口を開けてパクっと……タバスコのかかった場所のサラミ部分を口にした。

咀嚼した瞬間、湊の形相ったら、なかった。目を白黒させ、口に入れたピザをティッシュに吐き出して、キッチンに駆け込んだ。



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