その恋、取扱い注意!
キッチンのシンクに、水が勢いよく流れる音が聞こえてきた。

「湊、大丈夫……?」

流水で何度も口を洗い、タオルで口を拭いている。

心配になって近づく私の方に、湊は振り向く。

「お前な……」

まだ辛いのか、口を歪めながら湊は私を見る。怒っているみたい。

「ごめん。ひどいことした……」

湊に怒ってほしくなくて、謝った。

松下さんみたいなこと、しなければ良かった。

しゅんと俯く。

「責任とってくれよな」

「えっ?」

どういう責任なのかわからず、顔を上げると唇が重なり、すぐに熱い舌が入ってきた。

「んっ……」

ひりひりする舌の痛みを紛らわすかのように、舌が私の口腔をさまよう。そして舌が絡まり、じゅくっと吸われる。

激しいキスに、膝がガクガクしてきて、立っていられないほどだ。
湊に腰を支えられていなければ、そのまま床にくずおれそうなくらい。
胸の頂までも、キスだけで、敏感に張りつめてくる。

「ン……ぅ……」

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