その恋、取扱い注意!
「その驚き方は、やっぱりそうなんだ!」

一花はニヤッと意味ありげに笑う。

「やっぱりって?」

どうして一花がそう思うのか、わからない。

「くっつくべき2人だったんだよ。ずっと2人を見ていて歯がゆかったし」

「歯がゆかったって、私たちあの頃はそんな感情なんてなかったよ?」

「そうかな~ ミミは本田先輩をなにかにつけて頼っていたし、本田先輩はなんだかんだと言いつつ、ミミの力になっていたじゃない」

「湊が私の力になってくれたのは、高校入学の受験勉強と入ってからの試験の時だけだよ。湊はいろいろな女の子と付き合っていたし、私にも……」

うっかり高野先輩を思い出してしまい、口ごもる。

「本当にそう思ってる? 本田先輩はミミの世話係だったじゃん。遅くなると迎えに来てくれたりしてさ」

たしかに高校に入って、一花たちとカラオケやショッピングでつい遅くなってしまった時などは、湊が迎えに来てくれたのも数えきれないくらい。


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