その恋、取扱い注意！
「知り合いから聞いたんだけどね？」

私は思い出したことがあって、口を開いた。

「うん？」

「結婚して子供が出来るとね？　お母さんは誰誰ちゃんのママとしか呼ばれないらしいよ？　だから名前にこだわらなくてもいいと思うの。たしかにそれだけじゃないけれど……」

「子供かぁ、早く欲しいしな～」

一花の子供好きは知っている。
中学の時、職業体験を保育園に希望した。ちなみに私はケーキ屋さんだった。

「女の子を生んで、思いっきりおしゃれさせたいんだ」

一花のミニチュア版の女の子が目に浮かぶ。彼女が母親なら、かなりおしゃまな女の子になりそう。

「ミミはどうなのよ？　本田先輩似の男の子欲しくないの？」

「え……」

湊との子供。
ふと、大きな公園で湊と男の子がサッカーボールで遊んでいる姿が、脳裏をよぎる。

「欲しいかも」

いや、このまま順調に行ったら２年以内には、赤ちゃんがいるかもしれない。

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