その恋、取扱い注意!
15時になると、定刻通り到着したかボードで確認し、到着ロビーで待つ。

バッグからスマホを取り出し、迎えに来ていることを知らせようとメールを打つ。

……でも、驚かせようかな。

たった今打ったメールを削除して、スマホをバッグの中へしまう。

ベンチに座り、すりガラスの観音扉の出口を見ること30分、スーツを着た湊が颯爽と出てきた。
小さめのスーツケースを引いている。

こちらの方へ歩いてくる湊は、まだ私に気づいていない。
無意識に笑みが浮かんでしまう。
立ち上がって一歩踏み出し、名前を呼んだ。

「湊っ!」

その時、湊は後ろを歩いていた大柄な男性の方へ振り返った。
私の声は届かなかったよう。

私はそのままたたずむ格好になって、ブロンドの外国人男性と会話をする湊を見ていた。

談笑するふたりに、あとから現れたもう1人の外国人女性が話しかけた。

湊はひとりじゃなかったんだ……。
どうしよう、このまま帰ろうか……。

3人を見て悩み、帰ろうと思った時、湊が私の方へ顔を向けた。



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