その恋、取扱い注意!
エレベーターを降りると、湊が壁に寄り掛かるようにして立っていた。
目が合うと、笑みを浮かべる。だけど、その笑みはいつもとなにか違う気がした。
かすかに小首を傾げながら、湊に近づく。
「湊、今日は花火大会だったんだね。駅はすごい人だったよ」
「ああ、俺もすっかり忘れてた。ついさっき、花火の音で気づいたんだ」
玄関に入り、パンプスを脱ぎ上がるまで、湊はそこで待っていてくれる。
「またオムライス?」
「ううん。違うよ。お蕎麦。暑かったからさっぱりしたものを食べたかったの。いい?」
「ああ。いいよ。ちょうど食欲なかったんだ」
今日の湊は元気がないんだ。そうか、だから何か違う気がしたんだね。
「大丈夫? 夏バテ? それとも夏風邪かな?」
荷物の持っていない方の手で、湊のおでこにあてる。
「ん~ 熱はないみたいだけど、だるそう。休んで待っててね」
バッグを床に置いて、湊をソファに残しキッチンに向かおうとした私の手首が掴まれる。
目が合うと、笑みを浮かべる。だけど、その笑みはいつもとなにか違う気がした。
かすかに小首を傾げながら、湊に近づく。
「湊、今日は花火大会だったんだね。駅はすごい人だったよ」
「ああ、俺もすっかり忘れてた。ついさっき、花火の音で気づいたんだ」
玄関に入り、パンプスを脱ぎ上がるまで、湊はそこで待っていてくれる。
「またオムライス?」
「ううん。違うよ。お蕎麦。暑かったからさっぱりしたものを食べたかったの。いい?」
「ああ。いいよ。ちょうど食欲なかったんだ」
今日の湊は元気がないんだ。そうか、だから何か違う気がしたんだね。
「大丈夫? 夏バテ? それとも夏風邪かな?」
荷物の持っていない方の手で、湊のおでこにあてる。
「ん~ 熱はないみたいだけど、だるそう。休んで待っててね」
バッグを床に置いて、湊をソファに残しキッチンに向かおうとした私の手首が掴まれる。