その恋、取扱い注意!
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明け方になってウトウト眠った睡眠不足の私の目に、真夏の太陽は眩しすぎて痛かった。

お客様を接客している時は、集中できるものの、それ以外は始終、湊のことばかり考えていて、このままではミスをしそうだった。

「――さん、安西さん」

久我さんに肩を軽く叩かれて、ハッとなる。

「あ、はいっ」

「どうしたの? 具合でも悪い?」

「少し頭痛が……」

頭痛はないけれど、そうでも言わないとなぜなのか聞かれそうで、そう言っていた。

「頭痛薬あるわよ」

「ん、薬はあまり飲みたくないから……」

「えっ!? そういうこと?」

久我さんの言葉が理解できなくて、キョトンとなる。

「そういうことって?」

「妊娠している可能性があるから、飲まないんじゃないの?」

久我さんの的外れな憶測に、吹き出しそうになる。

「そんなんじゃないよ。それに可能性はないから……」

妊娠していたら、今こんな風に悩まなくて済んだかもしれない。
今日は月のものが来そうで、下腹部が重苦しい感じなのだ。

そこへ自動ドアが開きサラリーマンが入ってきて、久我さんは自分の席に戻っていった。

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