その恋、取扱い注意!
ミミはぼんやりしていた。

「ふうん。じゃあ、ラブホでもいいんだ?」

「えっ?」

ラブホでようやくミミは我に返り、俺を見た。

俺は緩くブレーキをかけてから横を向いた。

「まかせるんだろ?」

「湊っ、からかわないでっ! そんな気分じゃないの」

「じゃあどんな気分なんだよ?」

高野のこと、話してみろよ。

その時、後ろの車にクラクションを鳴らされた。
信号が青になっており、前方の車は見えなくなっている。

くそっ!

俺はアクセルを踏んだその時、信じられない返事が返ってきた。

「……いいよ。行こう」

行こうって……ラブホのことか?

「……やっぱりお前、今日はおかしいな。なんかあったんだろう?」

「なにもないよ」

「俺がいくら誘うからって、そこはOKしちゃだめだろ?」

理性を保ちながら、ミミを諭す。

「湊が誘うからいけないんじゃないっ!」

今度は逆切れか?

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