その恋、取扱い注意!
「からかっていないんだけどな。まあ、今日のところはやめておくよ」

「ねえ、どうしてここに私がいるの?」

「内緒だって言っただろ」

「教えてくれてもいいじゃないっ。ケチっ!」

まるで子供の言い合いだ。
ミミは子供の用に頬を膨らませていたが、あきらめたようにため息をついた。

「顔を洗わせて」

「ああ。あっち」

顎で示すと、ミミは洗面所に向かった。

「タオルは、横の棚な」

「あ、うん!」

本当に怒っているわけではなく、いつものミミに戻っている。

俺は女の必需品を思い出し、引き出しからあるものを取った。

「ミミ、これ必要だろ」

お泊りセットを投げた。

顔を洗ってミミはリビングルームに戻ってきた。

「ミミ、会社は?」

「えっ!」

すっかり会社のことは眼中になかったらしい。

「今日は休み」

「ふうん。じゃあ、さっさと帰れよな。忙しいんだ」

「言われなくても帰るしっ」

ベッドルームを出て、リビングルームに向かう。

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