その恋、取扱い注意!
そこで第2の試練が待ち構えていた。エレベーターがやけに混んでいた。
すし詰め状態の密室空間。ミミを守るように後ろから腕を回した。
1階に到着するまで欲望と戦い、やっと解放されると、今度はミミが話をしたいから俺の部屋へ行ってもいいかと無邪気に言ってきた。

くそっ、襲われても知らねえからな。

手を出さない自信はなかった。

マンションの部屋に入り、ワインを飲んだ酔いさましにコーラを飲んだ。車で送っていけるように。それから俺はミミの返事を促した。

照れて「好き」と言うミミ。そりゃ、照れるよな。
俺たちの関係は仲の良い幼なじみだったんだから。でも幼なじみの時とは違う顔を見せるミミに心臓を射抜かれた。

我慢できずに抱き寄せキスをした。だんだん深まるキスに突然、ミミは弾かれたように俺から離れた。

舌を入り込ませたのが原因らしい。

やっぱり処女には刺激が強すぎたか……。

しかし、女って順応性があるといつも思う。おっかなびっくりキスを返していたのが、不意打ちで自分からキスしてきた。

愛おしさ100倍だな。

コーヒーゼリーで気を紛らせ、その日俺はなんとか欲望を抑え込んだ。



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