その恋、取扱い注意!
純白のウエディングドレス……ウエストからふんわり広がるレース。
パールとスワロフスキーが散りばめられた豪華なウエディングドレスに似合うのは、ティアラ? それとも裾までゆったりと流れるベール? それとも色とりどりのお花のカチューシャ? 花の香りにうっとりしてしまいそう……。隣に立つ湊は……白のタキシードが似合いそう……身長があるから、フロックコートもいいな……。

「――ミ? ミミ?」

湊の声にハッとなった。

「えっ? あ、湊」

ブラックフォーマル姿の湊が笑いを含んだ表情で、覗き込んでいた。

「白昼夢でも見ていたのかよ?」

「ちょ、ちょっとぼんやりしていただけだよ。ね、あそこで何をしているの?」

色とりどりのフォーマルな服装の出席者へと視線を動かす。
わいわいと、独身の招待客たちの楽しそうな声が聞こえてくる。

「美加さんがブーケトスするんだろ」

関係ないとばかりに、湊がのんびりとした口調で教えてくれる。

「えっ! ブーケトスなのっ! 行かなきゃっ!」

私は今にも始まりそうなブーケトスの瞬間に間に合いますようにと、駆け出そうとした。

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