その恋、取扱い注意!
まっすぐ家に向かうと思ったのに、家とは別の方向に車を走らせていることに気づいた。
「湊? 家に帰るんじゃないの?」
「……」
湊は黙って運転している。
数分後、河川敷の広い場所に湊は車を停めた。
辺りは真っ暗で、川向こうの駅周辺にあるビルの明かりが見えるだけ。
「どうしてここに来たの?」
「ん? ふたりきりになりたかったのかもな」
シートベルトを外して、湊は私の方を身体ごと向く。
「湊っ! 冗談はいいから」
このシチュエーションに胸が暴れ始めている。
「……ピアスのことだよ」
「ピアスは返すからね」
「そんなに気に入らない?」
「気に入るもなにも、お土産にしては度が過ぎてるでしょ。彼女が出来たらあげればいいのよ」
「……わかった。返せばいい」
不機嫌に言った湊は正面に向き直ると、シートベルトをしてステアリングを握った。
走り出しても口を引き締めたまま話さない湊に不安になる。
「湊? 家に帰るんじゃないの?」
「……」
湊は黙って運転している。
数分後、河川敷の広い場所に湊は車を停めた。
辺りは真っ暗で、川向こうの駅周辺にあるビルの明かりが見えるだけ。
「どうしてここに来たの?」
「ん? ふたりきりになりたかったのかもな」
シートベルトを外して、湊は私の方を身体ごと向く。
「湊っ! 冗談はいいから」
このシチュエーションに胸が暴れ始めている。
「……ピアスのことだよ」
「ピアスは返すからね」
「そんなに気に入らない?」
「気に入るもなにも、お土産にしては度が過ぎてるでしょ。彼女が出来たらあげればいいのよ」
「……わかった。返せばいい」
不機嫌に言った湊は正面に向き直ると、シートベルトをしてステアリングを握った。
走り出しても口を引き締めたまま話さない湊に不安になる。