その恋、取扱い注意!
「安西さん、さっきの男の人と知り合いなの?」
パンフレットに社判を押しながら聞いてくる久我さんは高野先輩が気になったよう。
「高校の時の先輩なの」
「そうなんだ。やけに男性が安西さんに親しそうに振る舞うから、彼女はムッとしていたみたい」
「そんな親しくないんだけれど……」
それは私にもわかっていた。自分たちのハネムーンを決めるのに、彼女ではなく私に行きたい所を聞くとか、ベッドはダブルではなくシングル二つがいいとか。美海ちゃんならベッドはどっちがいい?とか。いろいろと話しかけられて嫌な気分だった。
「いるよね。ああいう男。なんか彼女が可哀想だったわ。結婚しても絶対に浮気しそう」
課長が席に戻って来たおかげで、私は返事をしなくて済んだ。
高野先輩は久我さんの嫌いなタイプみたい。まあ、誰だって婚約者をそっちのけにする人なんて嫌だろうけれど。
どうして私は好きだったのかな……。
それからは接客の合間を見つけて、パンフレットに社判を押す作業をして、なんとか就業時間内に終わらせることが出来た。
パンフレットに社判を押しながら聞いてくる久我さんは高野先輩が気になったよう。
「高校の時の先輩なの」
「そうなんだ。やけに男性が安西さんに親しそうに振る舞うから、彼女はムッとしていたみたい」
「そんな親しくないんだけれど……」
それは私にもわかっていた。自分たちのハネムーンを決めるのに、彼女ではなく私に行きたい所を聞くとか、ベッドはダブルではなくシングル二つがいいとか。美海ちゃんならベッドはどっちがいい?とか。いろいろと話しかけられて嫌な気分だった。
「いるよね。ああいう男。なんか彼女が可哀想だったわ。結婚しても絶対に浮気しそう」
課長が席に戻って来たおかげで、私は返事をしなくて済んだ。
高野先輩は久我さんの嫌いなタイプみたい。まあ、誰だって婚約者をそっちのけにする人なんて嫌だろうけれど。
どうして私は好きだったのかな……。
それからは接客の合間を見つけて、パンフレットに社判を押す作業をして、なんとか就業時間内に終わらせることが出来た。