その恋、取扱い注意!
「美海! お母さんにケーキ買って行こうよ」
「あ、うん」
お姉ちゃんが商店街の美味しいと評判のパティスリーの前で、思いついたようだ。
店の中へ入って行くのを、後から付いていく。
美味しそうなケーキを見ていると、ふと気づく。
「お姉ちゃん、お母さんはダイエット中じゃなかった?」
お姉ちゃんの結婚式までに痩せて、黒留袖をきれいに着こなしたいって言っていた。
「いいの。いいの。そのうちやらなくなるんだから」
お姉ちゃんはそう言って、母の好きなモンブランを家族分4つ買った。
******
翌日、高野先輩は閉店間際に来店した。
今日は一日中、自動ドアが開くたびに高野先輩が入ってくるのではないかと落ち着かなかった。
来ないでほしい。
お昼休憩までやっとあと10分になった時、高野先輩が入って来た。
婚約者はいなくて彼はひとり。
驚いて乱暴にイスから立っていた。
「い、いらっしゃいませ」
高野先輩は真っ直ぐ私のところへやって来る。
「美海ちゃん、予約をお願いしたいんだ」
予約と聞いて、ホッと肩を撫で下ろした。
「あ、うん」
お姉ちゃんが商店街の美味しいと評判のパティスリーの前で、思いついたようだ。
店の中へ入って行くのを、後から付いていく。
美味しそうなケーキを見ていると、ふと気づく。
「お姉ちゃん、お母さんはダイエット中じゃなかった?」
お姉ちゃんの結婚式までに痩せて、黒留袖をきれいに着こなしたいって言っていた。
「いいの。いいの。そのうちやらなくなるんだから」
お姉ちゃんはそう言って、母の好きなモンブランを家族分4つ買った。
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翌日、高野先輩は閉店間際に来店した。
今日は一日中、自動ドアが開くたびに高野先輩が入ってくるのではないかと落ち着かなかった。
来ないでほしい。
お昼休憩までやっとあと10分になった時、高野先輩が入って来た。
婚約者はいなくて彼はひとり。
驚いて乱暴にイスから立っていた。
「い、いらっしゃいませ」
高野先輩は真っ直ぐ私のところへやって来る。
「美海ちゃん、予約をお願いしたいんだ」
予約と聞いて、ホッと肩を撫で下ろした。