その恋、取扱い注意!
小声でお願いします
「はい。ありがとうございます。こちらへおかけください」
背後の棚から申込用紙を取り出し、高野先輩の前に置く。
ボールペンを握った高野先輩は、必要事項を記入し始めた。
婚約者の名前も書きこんでいるのを見て、今までの出来事は偶然だったのだと思い直す。
「行先はお決まりですか?」
「オーストラリアはやめて、ハワイに決めたよ」
書く手を止めて、私を見る。
「ご希望のお日にちも、お願いします」
「あ、ここね」
申込用紙を見て、最高級のホテルを希望しているのを確認し、端末にパッケージツアーの番号、日付を入力していく。
「延泊はよろしいでしょうか? このプランの金額ですと4泊6日になりますが」
端末から顔を上げて、高野先輩を見るとバチッと目が合う。
「ああ。それでいいよ。あまり長いのもね」
その言葉に私は内心驚く。
好きな人となら長く旅行したいって、思わないのかな。
私だったら、余すところなく訪れた場所を一緒に分かち合いたい。
そこで、ぽわんと湊の顔が浮かんだ。
っ! いやだ! なんで湊の顔が出てくるのよっ!
画面に集中し、コンピュータの回答を待つ。
背後の棚から申込用紙を取り出し、高野先輩の前に置く。
ボールペンを握った高野先輩は、必要事項を記入し始めた。
婚約者の名前も書きこんでいるのを見て、今までの出来事は偶然だったのだと思い直す。
「行先はお決まりですか?」
「オーストラリアはやめて、ハワイに決めたよ」
書く手を止めて、私を見る。
「ご希望のお日にちも、お願いします」
「あ、ここね」
申込用紙を見て、最高級のホテルを希望しているのを確認し、端末にパッケージツアーの番号、日付を入力していく。
「延泊はよろしいでしょうか? このプランの金額ですと4泊6日になりますが」
端末から顔を上げて、高野先輩を見るとバチッと目が合う。
「ああ。それでいいよ。あまり長いのもね」
その言葉に私は内心驚く。
好きな人となら長く旅行したいって、思わないのかな。
私だったら、余すところなく訪れた場所を一緒に分かち合いたい。
そこで、ぽわんと湊の顔が浮かんだ。
っ! いやだ! なんで湊の顔が出てくるのよっ!
画面に集中し、コンピュータの回答を待つ。