その恋、取扱い注意!
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「あらぁ~ 久我ちゃんじゃないのぉ~ ミミちゃんも。いらっしゃ~いませぇ~」

美里ママは接客中で、明菜さんが弾むような動きでやって来てにっこり出迎えてくれる。

「こんばんは。明菜さん」

久我さんは明菜さんがお気に入りのようで、嬉しそうに挨拶している。

テーブルに案内されて、頭をめぐらすと……。

いた……。

紅緒さんがスーツを着た男性と奥まったテーブルにいる。

やっぱり紅緒さんは群を抜いて美しいな。

「久我ちゃん、10月にねぇ、ベガスにみんなで旅行に行こうかと計画を立て始めたのぉ。だからその時はよろしくねぇ~」

「もちろんです! ラスベガスはいろいろと楽しめますものね」

「そうなのよぉ~ 色々なショーもあるしぃ、カジノも楽しいわよねぇ」

「わぁ~ また行きたくなっちゃいました。セスナでグランドキャニオンの観光もいいですよ」

久我さんは2月に研修旅行でラスベガスに行って来ただけあって、話が弾んでいる。

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