その恋、取扱い注意!
大きく頭を振り、否定する。

周りに聞かれたのではないかと、辺りを見渡すと紅緒さんの切れ長の目とバチッと合ってしまった。

紅緒さんの方まで聞こえてるのぉ……。

「美里ママっ! そんな大きな声で言わないでくださいっ!」

「ごめんなさいねぇ~」

彼ら、いや、彼女たちにとってこういう会話は日常茶飯事で、謝る美里ママから少しもすまなそうに聞こえない。

相談する相手を間違えたかもしれない……。

「そうよねぇ~ まだ高校生みたいなミミちゃんが、男に抱かれるところなんて想像したくないわ~」

続いて明菜さん。やっぱり私をからかっているんだ。

「もういいですっ! 別の話をしましょう! ね、久我さんっ」

話題を変えようと、久我さんにふる。

「明菜さん、私たちにイケメンを紹介してください」

「久我ちゃん~ イケメンはダメよ~ 私たちのものなんだからぁ。紹介するわけないでしょぉ」

妙に女らしく、しなっと指先で久我さんの肩を突っつく明菜さん。

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