その恋、取扱い注意!
「私と……ですか?」
「ええ。貴方と話をしてみたかったの」
イントネーションは柔らかく、前回の同行の時と別人のよう。
なんだか怖いな。
「行きましょう。美味しいお店を知っているの」
松下さんに強引に立たせられて、慌てて引き出しの小さなバッグを掴んだ。
彼女のお気に入りだというスープパスタの店で、オーダーを済ませると途端に居心地が悪くなる。
先輩だし、我社の社長令嬢という事もある。
しかも話すのは2回目。どんな話をすればいいのか……やたらな話は出来ない。
そう思っていたけれど……。
少しすると、松下さんがなぜ私をランチに誘ったのかが、分かってきた。
さっきから松下さんの口から「湊」の名前ばかりが出てくる。
「湊って、辛い物嫌いでしょ。特にタバスコが」
運ばれてきた漁師風トマトソースのスープスパゲッティに、たっぷりタバスコをかける松下さんは思い出し笑いをする。
たしかに湊は辛い物は好きじゃない。出されれば食べるけれど。
「ええ。貴方と話をしてみたかったの」
イントネーションは柔らかく、前回の同行の時と別人のよう。
なんだか怖いな。
「行きましょう。美味しいお店を知っているの」
松下さんに強引に立たせられて、慌てて引き出しの小さなバッグを掴んだ。
彼女のお気に入りだというスープパスタの店で、オーダーを済ませると途端に居心地が悪くなる。
先輩だし、我社の社長令嬢という事もある。
しかも話すのは2回目。どんな話をすればいいのか……やたらな話は出来ない。
そう思っていたけれど……。
少しすると、松下さんがなぜ私をランチに誘ったのかが、分かってきた。
さっきから松下さんの口から「湊」の名前ばかりが出てくる。
「湊って、辛い物嫌いでしょ。特にタバスコが」
運ばれてきた漁師風トマトソースのスープスパゲッティに、たっぷりタバスコをかける松下さんは思い出し笑いをする。
たしかに湊は辛い物は好きじゃない。出されれば食べるけれど。