振り向き際に
「あたしも、伝えたい事あるし…」


淡い期待が、胸を掠める


―――――…

「よっ!」

「ん。入れば」


暫くの沈黙で

部屋が静まりかえる

「ねぇ。ちょっといい?」

「ん?何よ」

「俺さ、」

俺…

「好きなんだ。和羽のこと」

口をポカンと開けて

びっくりしてる

全てが、愛しい

「かず「待って」

「ごめんね。待って。」

「ねぇ、」

どうして

「なんで泣いてんの?」

「泣いてないし…

実は、あたしさ…」


前髪をかきあげて

話す


どうして、こうも


君は残酷なのか
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