黒猫*友愛エトセトラ
「ダイスケくん!」
その日以来、俺は“友達”として認識されたらしく……
クラスが違うにも関わらず、歩は毎日俺のところにやって来るようになった。
「あゆむくん、まってよ~」
「わたしもいっしょにあそぶっ!」
「ぼくもっ!!」
……ぞろぞろと、他の園児たちを引き連れて。
歩は当時からみんなの人気者で、アイツの周りには、常にたくさんの人間が集まっていたから。
男女問わず…いや、そのときから、圧倒的に女の子のほうが多かったな。
“友達”には不自由してなかったはずなのに、
「ダイスケくん、みて、みてっ!」
アイツはなぜか、好んで俺のところに遊びにきた。
みんなの“輪”の中心にいる歩。
一緒にいると、必然的に、俺もその場所に身を置くことになって……
いつのまにか、
“歩のおかげ”で、
俺は、すっかり新しい幼稚園に馴染んでいたんだ。