黒猫*友愛エトセトラ


歩の口から飛び出したのは、奇想天外な発言。


「……は?」


思わず、舐めていた棒付きキャンディーを落としそうになってしまった俺を、


「あれ?ダイスケくん、しらないの?」


不思議そうに見つめてくる歩。


「くろねこさんがいっしょにいれば、まほうつかいになれるんだよ?」

「えっ?」

「そっかぁ。ダイスケくんはみたことないのかぁ。じゃあ、みせてあげるからぼくのおうちにいこう?」

「え?なんで?」

「このまえ、ママがDVDをかってくれたんだ。だから、いつでもみれるよ。」



嬉しそうに俺の手を引いて歩き出した歩。


引きずられるようについていきながらも、俺は思った。



……コイツ、


バカだろう?



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