君と僕の紙ヒコーキ
照れくさそうに話す、春くんの顔が、月明かりで少し明るい。
「桜のことが、好きだ。」
照れながら言う春くんに、何か言おうと口を開いても、言葉が何も出てこない。
代わりに、涙がほろほろと頬を伝った。
「えっ、なっ、なんで泣くの!?」
焦ってる春くんの声。
おろおろしている春くんに私は、ぎゅっと抱きついた。
「私も………私も春くんが好きだよ。」
涙声で言うと、優しく抱きしめてくれる。
「ん、よかった。」
「突然びっくりするじゃんかぁ、春くんのばかっ。」
「ごめん、ごめんね。」