君と僕の紙ヒコーキ






ー カシャッ




軽快な音が鳴った。


カメラの画面には、照れくさそうに笑う、先輩がいた。


わたしは嬉しくなって、カメラをちょっと抱きしめた。




「僕で良かったら、いつでもモデルになるよ。」

「はいっ。写真現像したらまた渡しますね!」

「うん、ありがとう。」





にっこりと先輩が微笑んだ。





「そろそろ行こうか。怒られたら嫌だしね。」

「はいっ!」




歩き出した先輩の背中を追いかけるように、私は走り出した。





< 26 / 28 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop