君と僕の紙ヒコーキ



私たちの年齢分、並んだ色とりどりのロウソクを、二人で一気に吹き消す。


ロウソクを消すと、私には女子から、春くんには男子から、それぞれ小さな袋が手渡された。



開けてみるとそこに入っていたのは、綺麗な桜のしおり。



「二人とも、名前が春だから、桜のしおり。お揃いなの。こんなものでごめんね?」



美奈がおかしそうに笑った。

この年になってお揃いなの?って、春くんが嬉しそうに笑う。



「でも、可愛いね、このしおり。」

「でしょ?」

「さんきゅ、皆。」

「私からも、ありがとう。」



お礼を言うと照れくさそうに皆が笑った。




< 8 / 28 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop