奇跡の恋
私達が案内され座った場所は、なんと最前列の右端であった。
母と姉は近くで見れることを手を取り合って喜んでいた。
私と姉とが母を挟むように座ることにした。
それからの1時間あまりはただただ二人が笑い喜んでいる姿をひたすら眺め時間が過ぎてくれることをひたすら願い半分は朦朧としている直子であった。
………その姿をその様子をただ一人見逃さずに見ていた人間がいたことを…
直子はこの時知るよしも無かった。
こんな広い会場の中で…沢山のファンの熱い視線を浴びながら、来場してくれている全ての女性の声援を一心に受けながら………