秘密の同居人~同居人は小悪魔系甘えん坊男子で二重人格!?~
「私は、誰も好きじゃないよ」
苺はそう言って、龍二に背を向けた。
「…苺」
龍二がゆっくりと苺を呼ぶ。
だが、苺は龍二を見なかった。否、見ることができなかった。
「…ごめん、龍二くん。私、龍二くんのことも、真澄くんのことも…―――」
苺はそこまで言って息を吸い込む。
「好きになれないよ」
その言葉は、遠回しに「嫌いだよ」と告げていた。
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