秘密の同居人~同居人は小悪魔系甘えん坊男子で二重人格!?~
「あ…」
「ちょっと口閉じててね、走り出したら話聞く」
奈々子はそう言うなり、アクセルを思い切り踏み込んだ。
瞬間、体が浮くような感覚に襲われる。
体感スピードは、絶叫マシン並とまでは行かないが、少なくとも高速道路を走行しても感じないくらいの速さだ。
「で、話ってなんだった?」
奈々子に聞かれ、苺はさっき話したことをもう一度言う。
「こんな朝早くからなんで――」
奈々子は一を聞いて十を悟ったらしい。