秘密の同居人~同居人は小悪魔系甘えん坊男子で二重人格!?~



「後ろ、見ろよ」


 龍二が苺の後ろを指さした。

 そこには、しわくちゃになったコンビニの袋があった。


「このコンビニ、イギリスにもあるの?」

「ねーよ」


 俺様と化した龍二が告げる。


「え?…でも…」

「覚えてねーの?真澄に同居がバレそうになった時、俺コンビニ行ってたんだ。その時に買ったやつ」


 苺は目を瞬かせる。
 それくらいは覚えている。龍二のお陰で風邪をひくところだったのだから。


「覚えてるけど…」

「あの時、苺に渡そうと思って買ったのがこれ。化粧品」


 苺は袋を開けた。中にはピンク色の化粧品が入っている。


「可愛い…」

「じゃあ、行くぞ苺。クリスマスデートだ」


龍二がニコッと笑った。


「その帰りにお前が欲しい物たくさん買ってやるから、何が欲しいか考えとけよ」

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