あふれるほどの愛を君に

それは、例えば嫉妬だとか、大袈裟で且つそれほど重たい気持ちではないけど。

離れた場所から見る黒木さんの背中は、やはりあの日見かけたあの人に似ているような気がして……。

そのせいって思っていいのかな?

なんとなく胸騒ぎのような、そんな気持ちを抱えていたんだ。


だから同じ方向を見ながら


「アイツには負けらんねーっ」


って低く言った鈴木さんの言葉に、密かに頷いた僕だった。


 


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