あふれるほどの愛を君に
「だから、こういうとこが小悪魔なの!」
ぷぅっと頬を膨らませたサクラさんが、僕をにらみつける。
「本当にウブな男の子なら、そんな風に見つめながらこんな事できないでしょ」
わざとツンとしながら言った後で、いたずらっ子みたいな目つきで笑う。
それがまた可愛くて、ドキドキするほど魅力的で……思わず無言でそのまま見とれてしまった。
ベッド脇の窓から差し込む西日がサクラさんの体に明暗の斜線を描いて、彼女をとても神秘的に魅せる。
真っ直ぐな髪が、少し切れ長な瞳が、
女性らしい顎のラインが、細く白い首が――
サクラさんを形成する色んな部分に目を奪われながら、熱い痺れに似た何かを体中に感じた。
そして僕らは……
見つめ合い、近づいて、
少し屈んで、顔を傾け寄せ合い、
……それから――