戸田くんと岡田さん
パンダカーは戸田くんに即却下されてしまい、ジェットコースター、コーヒーカップ、メリーゴーランドなどなど、日が沈みかけるまで遊んだ。
「じゃ、実里、そろそろ帰るか」
「はい! ……あぁっ、戸田くん!!」
「なに」
私は目の前の大きな乗り物を指差した。
「最後に観覧車乗りましょう!」
戸田くんは「最後ね」と笑い、乗り場に行った。
観覧車から夕焼け見たら綺麗だろうなぁ〜
………しかし。
「いやいやいやいやっっ!! 降ろしてください!!!」
徐々に上昇していく観覧車に叫んだ。
「…は? 乗りたいって言ったの実里でしょ」
「そうですけど……。高所恐怖症なの忘れてましたぁぁぁ」
なんでジェットコースターは乗れたんだろ………
泣き叫ぶ私に困った顔をした戸田くんは、椅子から立ち上がり私にゆっくり近づいた。
「…んんっ?!」
戸田くんは私の足の横に手をついて、唇を重ねた。
真っ赤になる私に、戸田くんは一度唇を離した。
「…終わるまでずっとこうしてるから」
戸田くんはまた顔を寄せた。
とある日の戸田くんと岡田さん
END
(心臓もってよかったぁ……)