『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
「よ~し着いたぞ~!!」
約2時間ほどかけて、海が目の前にある“潮風キャンプ場”に到着した。
俺はすっかり寝てしまっている生徒たちを急いで起こす。
バスから降りると、潮の香りがほんのりとして、キレイな海が俺たちを出迎えてくれていた。
名前の通り、潮風がとても気持ちいい。
「うわ~超良いところじゃん!!」
なんて生徒たちも喜んでいる様子だった。
「さ、今からすることたくさんあるぞ!まずはテント張りからだな!」
ここからは、夜のキャンプファイヤーまでクラスで活動することになっている。
普段の生活ではあまり体験できない自然の遊びを、たくさん経験させてやりたい。
昔はきっと、自然が隣にあることが“当たり前”だったんだ。
だけど今は車で2時間もかけないと、自然に触れ合えない。
だからこそこの1泊2日では、生徒たちにたくさん自然に触れて欲しいんだ。