『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
潮風キャンプ場のアドバイザーさんに、テントの張り方を教えてもらったり、森に入ってウォークラリーをしたりと、汗をたくさんかきながら夕方まで楽しい時間を過ごした。
そして、いよいよ待ちに待った夕食の時間。
飯盒炊飯で、定番のカレーを作ることになっている。
「俺においしいカレー食わせてくれよ~」
なんて言いながら、1班ずつ回っていく。
「おっ、ここの班は野菜切るの上手だな~」
すごくキレイに切ってある野菜がふと目に入った。
「あ!せんせぇぇ♪」
俺が立ち止っていると、曽根元が手を握ってきた。
しまった~・・・・。
そうは思っても、もうどこかへ行くことは出来ない。
「お~・・曽根元、お前が切ったの?」