『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
明るかった空が、夕焼け色に染まり、夜空に変わろうとしていた。
「な、長かったぁぁぁぁ~・・・」
時計を見ると、ようやく時刻は7時を過ぎたくらいだった。
普段なら休日も学校にいる俺にとって、何もしなくていい時間は、どうしていいか分からなかった。
結局、暗くなるまでの時間つぶしはコーヒー飲んだり、面白くもないテレビをひたすら眺めていただけ。
教師クビになったら、きっと毎日暇なんだろうな・・。
俺は改めて、教師という仕事が好きなんだって思った。
そんな、よく分からない気持ちを抱えて、妃菜に会いに支度を始めた。
「妃菜?今から行くな。」
妃菜に連絡をし、車に乗り込む。