『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
「はい、相手は・・・相川妃菜です」
「あ・・・・・相川?え、あの相川妃菜?」
さすがの村上先生も相川だとは思っていなかったんだろう。
ひどく驚いている様子だった。
「はい・・・・先生、ほんと今まで黙っててすいません。あと、先生のクラスの生徒を好きになって本当に申し訳ないです。俺を気が済むまでぶん殴ってください」
俺はそう言って、頭を下げた。
「穂波幸大・・・・・頭上げて、目をつぶれ」
村上先生は、静かに、ゆっくりとそう言った。
「はい・・・・・!」
先生は、ぐっと拳に力を入れ、腕を振りかぶった。