『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
「俺、ボコボコにされてもいいようなこと、してるんですよ・・・?どうして怒らないんですか?」
「そうだねぇ。君の気持ちはイヤってほど分かってるつもりだから。君がどれほど、あの子を好きかってことも、大切に思ってることも。でも、今は正直、君を100%は応援できない」
これほどまでに、俺のこと理解してくれる先輩はいるだろうか。
本当なら、ボコボコされたって、おかしくない。
校長にすぐ報告して、クビにされるだろう。
でも・・・・この人はそんなことしなかった。
「君が、自分で考えて答えを出しなさい。俺は、何も誰にも言わないし。相川にも普通に接するつもり。仕方ないから、話くらいは聞いてあげる」
こんなことまで言ってくれた。
この人に出会えて本当に良かった。
また、一から見つめ直そう。
これから、どうしたいのか。