『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
昔のキオク
翌日、俺はいつも通り、学校へ行った。
そして、いつも通り校門に立ち、生徒たちに挨拶をする。
「せんせーおはよ☆」
「おう!おはよう!!」
何もかもが、いつも通り。
だけど、一つだけ、いつもとは違う。
それは、あいつが・・妃菜が俺を見ても避けて行ってしまうこと。
どんなときだって、あいつは俺を見つけてすぐ声を掛けてくれた。
それなのに・・・・
スッと・・・・
目すら合わせずに、校門を通り過ぎて行ってしまった。
「どうすっかな・・・」
体育教官室で、思わず独り言まで言ってしまう。
「おはよ~」
すると、村上先生が出勤してきた。