『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
「先生、おはようございます。はい、俺のコーヒーは格別っすよ。」
俺は、一目散に村上先生の所へ駆け寄った。
村上先生の前だと、俺も生徒気分になってしまう。
「うわ~・・奉仕作業?(笑)俺は味方になった覚えはないんだけどな~。」
なんて言いながら、コーヒーを受け取る村上先生。
「あっつ~!まだまだだね。やっぱり俺のコーヒーが世界一。奉仕作業中ならさ、酒奢ってよ。昨日、全然飲んでないし」
「もちろん奢らせていただきます。」
二つ返事の俺に、村上先生はプッと笑った。
「笑わないでくださいよ~」
「笑うでしょ。昨日と態度が違いすぎ(笑)」
「す、すいません・・・・」
俺たちが、こんなやり取りをしていると、「相変わらず仲がいいね」と隣で見ていた先生が笑った。