『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
俺は立ち止まって、振り返る。
「なに・・・・・?」
「ちょっとお時間ありませんか。お願いします・・・。」
福田さんを見ると、微かに震えているようだった。
緊張していることが、こちらにも伝わってくる。
これは・・・・・断れないな・・・。
「あぁ・・・少しだけだったら」
俺は、村上先生と目で会話し、彼女と外に出た。
外に出ると、夜風が気持ちいい。
「で、なに??」
俺は少しぶっきら棒に答えた。
生徒に告白されるときと、同じような空気を感じたから。