『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
「今日は・・・いきなりメールとかしちゃってすいません。驚きましたよね・・」
「驚かなかったって言ったら、ウソになるかな」
「そうですよね・・・」
福田さんはうつむいてしまった。
そのまま何も言わない福田さんに、俺はしっかりと目を見て言った。
「福田さん。俺に何か話があるんでしょ?俺は、君の気持ちには察してはあげられないよ。話したいことがあるんなら、言ってくれる?」
福田さんと一緒にいると、なんだか生徒といるみたいに思えてくる。
だけど、彼女は生徒じゃない。
だから、気持ちには察してあげられないし、応えることも・・・できない。
「あ・・・すいません。あの、だったら私の話聞いてくれますか?」
「うん、聞くよ」
彼女はゆっくり話し始めた。