『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
「教師である、穂波さんの姿を知ってしまったから・・ですかね。私はお客さんの穂波さんしか知らなかった。だけどこの前、知り合いの子が穂波さんの学校の生徒で、学校に行く機会がありました。」
「そう、だったんだ・・」
「はい。その時は知らなくて、たまたまグラウンドを見に行ったら、穂波さんがいた。ホントに素敵な人だと思いました。・・・一瞬で吸い込まれたんです。生徒からも凄く人気があるって、知り合いの子に聞きました。それで・・・取られたくないって、思ったんです」
全て話し終わると、福田さんは、ふぅと深呼吸をした。
そして、最後にこう言った。
「私と付き合ってくれませんか。」
真っ直ぐな瞳で
真っ直ぐなコトバで
彼女は俺にぶつかってきた。