『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
「今から、行っていい???」
俺は、思わずそう言ってしまっていた。
『なに言ってるの・・・?無理だよ、会えないよ・・・』
泣きそうな声で話すあいつを、今すぐ抱きしめたい。
そう思った。
「イヤだ。もう、俺はっきり分かったから。今から行く。寝んなよ??」
俺は、そう言って電話を切った。
「あっ・・・・」
ハッと我に返る。
福田さんは、何もかも分かっているような表情をしていた。
「あの、ごめん・・・福田さん・・」