『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
「村上先生・・・!ほんと、ありがとうございます!すいません!」
「俺が目をつぶってる間に早く行け~!」
「私も目をつぶっときます!!」
そう言って、2人とも目をギュッとつぶった。
ホント、ありがとう。
ホントにホントにありがとう。
俺は、迷わず走り出した。
彼女の下へ。
大好きな大好きな・・・妃菜の下へ。
大通りに出て、タクシーを探す。
すると、すぐにタクシーが来てくれた。
「~~~までお願いします!!!急いで!」
俺の勢いに、運転手は圧倒されていた様子だった。
「分かりました!何だかよく分かりませんが、とにかく急ぎましょう!!」
「はい!お願いします!!!」
早く会いたい。
大好きだよ、妃菜・・・。