『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
「俺、バカだよな。俺と一緒にいない方が、お前は幸せなんじゃないかって思った。高校生らしい恋愛をした方が楽しいんじゃないかって・・・。ごめんな・・」
俺がそう言うと、妃菜は俺からそっと離れ、両手で俺の顔に触れた。
「せんせ、ホント・・バカだよ。私は先生と一緒じゃなきゃ幸せじゃないんだよ。楽しくないんだよ?辛い思いをしたっていい。私は、先生以外好きになれない。だいすき・・」
妃菜はとても優しい表情で、そう言ってくれた。
妃菜にここまで言わせる俺は、本当に大バカだ。
でも・・・・めちゃくちゃ嬉しい!!!
「ありがと・・・!俺もだいすき。もう迷わない。俺、お前のこと絶対離さないから。ホント、だいすきだよ・・」
俺は、もう一度妃菜を抱きしめた。
幸せって心から思う。
こんなにも心が満たされるなんて。
きっと、妃菜が“出会うべき人”だったんだ。