『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
「ありがとうございます。助かりました・・・」
俺が小声でお礼を言うと、村上先生は笑った。
「まったく、羨ましい限りだよ(笑)モテすぎるのも考えようだね」
「モテすぎるって・・あれがモテるに入るんですかね?」
俺がそう言うと、村上先生は呆れた表情で俺を見る。
「君知らないの?教師の中では結構な噂だよ。あそこにいる女性群、みーんな君狙いらしいよ。“独身のイケメン体育教師”もう、みんな君しか見てないじゃん。知らなかったんだ~。にぶ~。」
そう言いながら、村上先生は俺の前からいなくなった。
「へ!?全然知らないっすよ・・・って、ちょっと先生!俺を一人にしないでっ」
慌てて先生を追いかけ、それから会議が終わるまでずっと村上先生にぴったりくっついていた。