『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
「だめだよ~。また、やりましょうって言い出すだろ~」
そんな俺の気持ちを知ってか知らずか・・・・たぶん見抜いたんだろう。
村上先生が、俺の言葉に蓋をしたように先に話す。
「先生~。かわいそうじゃないですか!あいつらの夏は今しかないんですよ??それにあんな会話聞いたら・・・このまま無視はできません、俺」
「君ってほんっとに熱い男だね。見てるだけで汗出るよ。」
そう言いながら、村上先生は、腕組みをして天井に視線をうつした。
きた・・・・・!!
「まったく、もう。君の熱さは、嫌いじゃないよ、俺。俺たちが監視役すればいいんでしょ~!?」
はぁ、とため息を吐きながらも、笑う村上先生はホントにかっこいい。
村上先生は、何か考え事をするとき、許したり褒めたり、プラスのことを考えるとき、腕組みをして天井を見る癖がある。
「うわぁぁーまじすか!!!ありがとうございます!!」
「もう。だけど、俺らがルール付けすること。いい?学校とはいえ危険がないわけではないからね。」
「もちろんですっ!じゃあ、ホームルームで俺らが一斉に発表するのはどうですか?」
「いいね。それでいこう」
そしてついに、肝試しをすることが決まった。